No.157 (戦後の西アジアA) :
「『イライラ戦争』の背景とは?」
1979年、イランではホメイニ師によるイラン革命で王政を廃止し今のイラ
ン=イスラーム共和国となり、その反米主義からテヘランの米大使館人質
事件が勃発。米は対抗上、国境問題でイランと対立していたイラクのフセ
イン大統領を支援して、80〜88年のイラン=イラク戦争となった。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
バグダッドの特別法廷の判決により処刑された元イラク首相のサダム=フ
セインが、当時は合衆国の支援を受けていたイラン=イラク戦争について、
大きな関心を持って学習に臨んでいる。
思考・判断:
「敵の敵は友」の外交により、イランへの対抗上、合衆国がイラク(しか
も湾岸戦争やイラク戦争で、「標的」としたフセイン大統領)を支援した
ことについて、的確に判断している。
資料活用の技能・表現:
イラン革命とその後のアメリカ大使館人質事件を報道した、当時の新聞記
事を読むことにより、今日も「ならず者国家」として合衆国が敵視するイ
ラン像と、イランの反米主義の双方について実感している。
知識・理解:
現在のイランが、1979年のイラン革命によって成立したイスラーム国家で
あることや、それを背景としてイラン=イラク戦争が勃発したことについ
て、基本的な知識を身につけている。